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Review

2017.11「2017年9月-2017年10月」坂内 里恵 個展

(2017.11.19-12.2 12:00-17:00)  Pastページ>>>>



坂内 里恵



■展示を終えて
私が住む南山城村童仙房は、ギャラリーのある高尾地区とは国道を挟んで反対側に位置します。
毎日、車で杉木立の中を走りますが、同じ道でも天候や時間、季節によって全く違う景色になることに日々おどろき、感動します。今回の展示ではそのことを版画に表わそうと試みました。
生活を営みながら制作に打ち込むことができず、時間がない。しかし今思えば、どういう木版画をどういう手法や構図で描くか、というところにはまったく迷いがありませんでした。

風にゆれ、モヤに浮かび、うねるように動いている木々。 木々の間から差し込み、刻々と移ろう光。

その一瞬一瞬で変わる姿を、にじみやカスレなどその時々でしか現れないモノたちに任せ、
モノタイプに近い感覚で刷りました。

版画は、紙と墨、版木と刷毛に委ねることで、見たことのない世界に連れて行ってくれる。
そのことが大きく広がりました。 新しい世界でした。

展示を訪れてくださった方と話す中で、ああそうなんです、
そういうことを描きたいと思って試行錯誤してきたんです、と強くうなずくことが何度かありました。
動きのある木版画。
具象であり抽象であり・・・。
池をのぞきこんでいるような・・・。
今までのあいまいな思いが言葉になった瞬間でした。

版画をつくる。
人に見ていただく。
(そして持ち帰っていただく。)

「作家」というところに、今回の機会なくしては到底たどり着くことができませんでした。
手島美智子様、本当にありがとうございます。

今年の冬は厳しくなりそうです。次は雪を、描きたいです。

■坂内 里恵 展示作品



2017.11
「記憶の学校」プロジェクト -高尾小学校にむけて- 髙木 義隆 個展

(2017.11.19-12.2 12:00-17:00)  Pastページ>>>>



髙木 義隆



■展示を終えて
 今回の展覧会開催に至ったそもそものきっかけは、さかのぼること2年半ほど前の2015年の春に、高尾小学校で開催されたイベントの下見に参加した事に端を発します。当時そのイベントへの参加は実現しなかったのですが、今回の個展でその想いを形にでき、たいへん嬉しく思っております。
 私の作品は、地域住民の方々から通っていた小学校の「記憶」を聞き、現在では見る事のできない「当時の小学校」を再現するプロジェクトです。作品の性質上その制作過程で、様々なコミュニケーションや協力が無いと成立しない物になっています。南山城村高尾地区では、大変多くの人々との関わりの中で制作でき感謝に堪えません。
 とかく都会からの視点では、自然の豊かさを賛美する事に慣れてしまっていますが、そこにある「厳しさ」や「難しさ」を感じると共に、美術(家)の役割について考える機会となりました。

■髙木 義隆 展示作品


<OPENING EVENT>

「学校の記憶の版画」

日   時 : 11月19日(日)
        13:00〜
会   場 : AIR南山城村“青い家”の前庭

■オープニングイベント風景

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