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Review

2020.03「望郷 ~いつかいた場所~」竹本 亜典 個展

(2020.3.15-3.28 12:00-17:00)  Pastページ>>>>


竹本 亜典



■展示を終えて
麗かな春の訪れを感じる「弥生」、世間の騒動を横目に「竹本亜典 展 望郷〜いつかいた場所〜」が、お陰様で無事に会期終了しました。ありがとうございました。自分の作品はここ数年、建物をモチーフにしながら四角や三角の形の構成や画面上でのマチエールで試みを重ねているのですが、南山城の風景や風土を感じて描いた形の枠を解き放ったアブストラクトのドローイングも展示する機会になり、新たな成果を得ることが出来ました。展のタイトルにもあるように自分がかつていた場所に想いを馳せて描いた作品を並べていますが、実際に何時の何処という捉えよりは、今まで自分が関わった場所の断片的なイメージが合わさって一つひとつの作品になっています。そんな風でも見られた方から「どこか懐かしさを覚える」や、「温かみを感じる」というお声を頂いて大変有難かったです。自分は、いわゆる「現代アート」という括りに捕われずに、従来の造形美術の流れを踏襲しながらも「今日の美術」という視点から外れないようにと願いながら、作品づくりを続けてきました。これからも描く対象と対峙するのではなく、よく対象を見て耳を澄まして聴きとりながら、そして制作するときに何時も感じる根拠のない自信と少しのためらいと、この先を見たいという強い気持ちをもって、作品をつくっていきたいと思います。
この度は新型肺炎の影響から身辺騒がしい中を来廊頂いた皆様、また遠方から運んで頂いた方々、本当にありがとうございました。多くの方が来廊くださり本当に有り難かったです。作品を前に、自分が一番感慨深い思いがしました。今、まさに戦時中のように美術・音楽等の様々な文化行事が開催を凍結されて、先の見えない何とも言いようの無い閉塞感を覚えずにはいられない時期です。それでも、そういった社会状況に向けても「芸術」は発信する力を持っていると信じて、制作に向かいたいと思います。今回、作品を前に皆様とお話する機会を得て、自分のこれからの作品づくりの方向が、また明確になってきたように思います。次回また皆様に作品を見て頂ける日に向けて、より一層の精進をしていきますので今後ともよろしくお願いします。
最後になりましたが、個展開催に向けてご尽力頂きましたギャラリーオーナーの手島さん、オープニングイベントを飾ってくれた、かつふじたまこさんをはじめ多くの皆々様、心より感謝申し上げます。

■竹本 亜典 展示作品



2020.03 「月とコウモリと僕」大坂 一成 個展

(2020.3.15-3.28 12:00-17:00)  Pastページ>>>>


大坂 一成



■展示を終えて
ひょんなご縁から、個展を開催する事になり、個展開催日の20日前にようやく手島さんと初対面の挨拶を交わし、会場の‘青い家’の下見を済ませる事ができました。 下見当日、画廊にたどり着くまでに山中の道に迷いに迷って、「こんなところに画廊があるはずはない。」と思っていたら、そこに画廊が存在していました。

‘青い家’は、老朽化が進み古民家特有の異質な空間が用意されていました。 「何故ここで展示するのか?誰がこんな山奥に足を運んでくれるのだろうか?」正直そう感じました。 次に、「ここでどんな展示ができるのか?」 「20代の頃インドを放浪して彫刻家になる道を選んだ自分が、今ここで試される。」 そして、「必ずいい展示空間を表現してやる。」と頭にうかんできました。

会期中、予想に反して、多くの方々と作品を前に交流出来たことが、また一つ私の財産となりました。 来場してくださった皆様、本当にありがとうございました。 これからも、一つ一つの出会いを大切に、丁寧に向き合って行きたいと思います。

■大坂 一成 展示作品


<OPENING EVENT>

「サウンドパフォーマンス」(かつふじたまこ)
「アーティストトーク」(竹本亜典×かつふじたまこ)

日   時 : 3月15日(日) 13:30〜
会   場 : Gallery Den mym(本館)
参加費 : 無料

「出展作家 大坂一成による 青い家ギャラリートーク」

日   時 : 3月15日(日) 14:30〜
会   場 : AIR南山城村“青い家”
参加費 : 無料

■イベント風景

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